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Matsuo

鈴木達央 × HD600N

10代のスピード感を“重さ”で表現した新曲ワイヤレスヘッドフォンでの再現度は

声優として数多くの作品に出演しながら、Ta_2名義でバンド・OLDCODEXのボーカリストとして精力的な音楽活動を行っている鈴木達央。コミックナタリーでは「Panasonic presents デジナタ」連載の一環として、Panasonic初のノイズキャンセリング機能付きワイヤレスステレオヘッドフォン「HD600N」を鈴木に体験してもらった。リリースされたばかりのOLDCODEXの新曲「Heading to Over」をはじめとするさまざまな楽曲を聴いてもらいながら、その使用感について語っている。またインタビューの後半では、現在メインキャストとして出演中の「Free!-Dive to the Future-」「ISLAND」といったアニメを通し、自身の作品やキャラクターへの向き合い方について聞いた。

取材・文 / 熊瀬哲子
撮影 / 平岩享

「Heading to Over」に込めた彼らへの思い

──「Heading to Over」は鈴木さんが橘真琴役として出演されているテレビアニメ「Free!-Dive to the Future-」のオープニング主題歌としても起用されています。「Free!」の主題歌としてのこだわりについては、作品のWebラジオでもお話しされていましたね。

そうですね。タイトルの「Heading」「to」「Over」の頭を取って「H₂O(=水)」になっていたり、第1期、第2期の主題歌(「Rage on」「Dried Up Youthful Fame」)と同じく楽曲のBPMを220で固定していたり。あとは今回、競技者としての彼らを成長させたいという意図もあって。そこをどういうふうに出していこうかと考えたときに、10代の頃の駆け足で何かを登っていくときのスピード感を、軽さではなく、足跡を残して走っていく“重さ”として表現したいなと思ったんです。なのでより力強い楽曲にするために、普段はドロップDやノーマルチューニングで弾いていたところを一音下げて、自分たちとしても一番力を発揮できるドロップCチューニングに変えました。

──そうすることでより重みのあるサウンドが表現できるように。

はい。あとは仲間の絆と、その絆を感じながら自分自身がもう一歩踏み出すというところも今作のテーマだなと感じていて。これまで行けなかった場所に行くために、自分は仲間1人ひとりの力を借りて前に進めている、ということを表現するときに、全部の楽器がちゃんと聴こえていないと嫌だっていうのはもともと考えていたことなんです。なので自分が作ってきたラフよりも、完成した楽曲ではバンドメンバーの個々のアイデアを活かしたり、それぞれのパフォーマンスが映える場所を作るようにしています。ドラムのRyo(Yamagata)、ベースの(中村)泰造、ギターのSCHONの3人にもそこは大事にしてもらいたいと伝えながら、音作りをしてもらいました。うちってほかのバンドに比べても全体域が重く出ているのに、各楽器の音が潰れていることがないはずなんですよ。それはそれぞれのメンバーの見せ場を作りたいと、俺がずっと大事にしていることでもあるんです。

「どんな橘真琴でも演じる」その気持ちに変わりはないです

──「Free!」と言えば、鈴木さんの言葉で印象に残っているものがあって。2015年3月に行われた「Free!-Eternal Summer-」のイベント(「岩鳶・鮫柄 合同文化祭」)の最後の挨拶で「俺はどんな橘真琴でも演じる」とおっしゃっていました。覚えていらっしゃいますか?

ええ、覚えています。

──ファンの皆さんにとっても印象に残っている言葉だと思うんですが、まさか今こうして大学生の真琴を演じることになるとは想像していましたか?

まったく想像していなかったですね。あのときは「映画 ハイ☆スピード!-Free! Starting Days-」の公開が発表された日でもあったので、中学生時代の真琴を演じきるという決意として口にした言葉でもありました。あのときも今も、とにかく第一に作品を愛していただきたいという気持ちがあって、それは自分だけでなく、どの演者もみんな同じで。フィルムに対して自分たちがどういうアプローチをしていけるか、どういうことを返していけるか、どんな新しい要素を付け加えていけるかっていうところは毎回大事にしていましたし、それは今回のシリーズでも同じですね。最初のテレビシリーズから5年も続いているので、ここまで来るとキャスト同士で「こうしよう、ああしよう」っていう話は意外とないんですよね。マイク前で出したものが自分の提示したい何かだと示す感じなんです。

──「どんな真琴でも演じる」という言葉に、今も変わりはないですか?

変わらないですよ、全然。

──いろんな声優さんのお話を聞いていると、“そのときのその人にしかできないお芝居がある”と語られる方もいて、役に対して声優さんのキャリアや背景も合わせて考えたときに、そうおっしゃられる言葉の意味もすごくわかるんです。そういった中で改めて鈴木さんの言葉を思い出すと、すごく重みのある言葉だなというか、相当の覚悟があった言葉だったんじゃないかと感じました。

そうですね。やっぱり自分が関わった作品にどこか執着していたいという気持ちはすごくあって。それはたぶん観ている皆さん以上に、俺自身が役を与えていただけたこと、名前付きの役でフィルムに入れることを、すごく重みのあることだと感じているからで。もちろん人によってどうフィルムと関わっていくのか、どう大事にしていくのかは違うだろうし、変わっていくとも思うので、それは人それぞれだなって思うんですけど、いかんせん俺自身は「まだまだ自分でできることがあるだろうな」と思ってしまえるので。なるべく自分の中で「これはできない」と可能性を否定しないっていうところは大事にしています。それが自分にとっての、フィルムに対しての筋の通し方みたいなものなのかなと思いますね。しかも、今回の「Free!DF」では大学生だけじゃなく、それこそ中学生時代の真琴も結構出てくるので。

──あ、そうですよね。皆さん演じ分けが大変だろうなと素人目に思っていました。

「映画 ハイ☆スピード!」のときも、自分が中学生時代をどういう声で演じたらいいんだろうというのはすごく研究して、あそこで一度、到達点には立てたと思っているんです。それを皆さんに愛してもらえているのであれば、いつでも出せるようにしなきゃいけないという意識があるので、逆に今は前よりも楽に出せるんですよね(笑)。それは、旭役のトシ(豊永利行)にも言われたことで。「ハイ☆スピード!」のときと同じように、みんなでハルに声を掛けるシーンを録ったときに、「たつ兄、あのときのセリフ、前より声が出てるからびっくりした」って言われたぐらいなんです(笑)。今後どんなものを求められたとしても、自分の中でキャラクターに対して迷うことがなければ、「この声色は出るかな、出ないかな」みたいなことに対しての不安は何ひとつないですね。

すごく頭を使いながら向き合った「ISLAND」

──今夏はほかに、放送中のテレビアニメ「ISLAND」でもメインキャラクターの1人である三千界切那を演じていらっしゃいます。

「ISLAND」は詳しく言うとネタバレになってしまうんですけど……芝居の微妙なさじ加減がすっごく難しいんですよ! それを十何話と収録しているので。謎が明かされてない前半戦は特にキツかったですね。

──ご自身のブログでも「正直、めちゃくちゃ頭使って、原作を理解しようと調べて、スタッフの皆さんを質問責めにして、頭も気持ちもパンクするんじゃないかって思いながら演じさせていただきました。無意識と有意識の判断がとにかく難しい作品でした」と語られていましたね。

そうなんです。無意識に言わなきゃいけないセリフ、有意識に言わなきゃいけないセリフの2つがあって、自分自身でもすごく頭を使いながら、スタッフとも相談して細かく芝居を付けていきました。どうしてそこまでしっかりやらないといけないかと言うと、作品の特性上、あまりBGMを付けたくないっていう意向が監督としてもあったみたいで。

──確かにほかのアニメに比べても静かな作品だなという印象がありました。

劇伴がめちゃめちゃ少なくて、ほとんど環境音の中でやっているんですよね。1つひとつのセリフを大事に届けたいからと、ミキサーの森田(祐一)くんがものすごく細かくセリフのノイズも取ってくれて。俺もリアルな演技をするようにしていたので、音量的にあえてボソボソっとしゃべるところも多かったんですけど、そこも際立つようにちゃんと細かく調整してくれていて。そういうところも、みんなでしっかりと作っていこうとしている作品ですね。あとはもう出ている演者の皆さんがうまい方ばかりなので。そういう意味でもすごく楽しい現場です。

──ストーリーは謎解きの部分も大きいので、まだ言えない話が多いですよね。

そうなんですよね。だから終わったあとに、みんなでいろいろ話せる場があるといいねっていう話はしているんです。「ISLAND」はゲームが原作という中で、どういうふうにアニメーションとして答えを出すかっていうのもみんなで試行錯誤して作っている作品で。どうしても入れられないエピソードもたくさん出てきてしまうんですけど、俺らとしてもどう演じたら不自然にならないかというのを大事にしながら、細かく道なりを作っていった感じでした。そういうところを、改めて皆さんの前で語り合える場があったらいいなって思っているんですよね。

理解すれば理解した分だけ、キャラクターに人間らしさが出てくる

──これまでお話いただいた2作品に関わらず、鈴木さんのお芝居を聞いていて感じることなんですが、単純にお芝居が上手いということ以外に、鈴木さんの演じるキャラクターの向こう側にいい意味で鈴木さんがいないというか、キャラクターがキャラクターとして生きている感覚を受けるんです。

ああ、それはうれしいです。

──それはこうやってお話を聞いていても思うことではあるんですが、1つひとつ真摯に作品やキャラクターと向き合っているからこそキャラクターが生きているように感じるのかなと。

俺は役を演じるうえで、なるべく気付けることには全部気付いた状態でフィルムに臨みたいという思いがあって。やっぱり人を1人作るのってすごく大変なことではあるんです。鈴木達央というフィルターを通して人間の個性を出していこうとするにも限界はあるんですけど、それでも1つひとつの要素をつなげていけば、人となりがどんどん変わっていく。表現は嘘をつかないので、自分が理解すれば理解した分だけ、必ず人間らしさが出てくるんですよね。そこはどんなキャラクターを演じるうえでもすごく大事にしているポイントではあります。あとは見習いたいと感じる先輩方に恵まれていたというのもありますね。そういった周りの皆さんに感化されているところはあると思います。

──例えばどういった方々でしょう?

最近だと、それこそ「Free!」シリーズで一緒の笹部コーチ(笹部吾朗)役の家中(宏)さん。お誘いを受けて、家中さんが出演されている朗読劇に行ったんですけど、家中さんがメインで出られていたお話がすごく面白くて。雰囲気の作り方や読み込み方はもちろん素晴らしいんですが、「こういう人だからこういうことを言う」っていう役の捉え方だったり、「こういう状況だからこういう音になる」っていう、ものの捉え方をすごく細かく表現されていて。家中さんの台本って、実は、どこがセリフなのかわからないくらい細かくメモが書き込まれているんですよ。

──へええ。そうなんですか。

家中さんはそういうことをしたうえで、例えば、何気ない笹部コーチのセリフを普通の言葉のように言ってくれるので。そういう姿を目にすると、「自分はどういうふうに気付いていくことができるのかな」って考えさせられます。普通のようにしゃべることはこんなに難しいんだなって改めて思いますし、その姿勢は自分自身も見習って大事にしていきたいと感じますね。

Panasonic「HD600N」

ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスステレオヘッドフォン。ワイヤレスでもハイレゾ相当の高解像サウンドで音楽を楽しむことができる。連続約20時間再生が可能なほか、周囲の環境にあわせてノイズキャンセリングモードを3バージョンから選ぶことが可能。ワンタッチ操作で周囲の音が聞こえるボイススルー機能も搭載されている。

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