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Matsuo

【インタビュー】声優、小山力也さん & 鈴木達央さん ~ 「24 -TWENTY FOUR- レガシー」
2017/08/03

海外ドラマブームを巻き起こした大ヒットドラマ「24 -TWENTY FOUR-」。そのシリーズ最新作「24 -TWENTY FOUR- レガシー」がリリースされました。今回は、ジャック・バウアーの声でおなじみの小山力也さんと、「レガシー」の主人公エリック・カーターの声を演じる鈴木達央さんのツーショットインタビューをお届けします!

 
海外ドラマの金字塔「24 -TWENTY FOUR-」。キーファー・サザーランドが不死身とも思える無敵の主人公ジャック・バウアーを演じて大ヒットした人気ドラマです。

今回、最新作「24 -TWENTY FOUR- レガシー」が製作され、「ウォーキング・デッド」や映画「ストレイト・アウタ・コンプトン」「キングコング:髑髏島の巨神」などで活躍する注目の若手俳優、コーリー・ホーキンズが新たな主人公エリック・カーターを熱演しています。

 
ジャック・バウアーの日本語吹替え版と言えば小山力也さん。今回は小山さんと、エリック・カーターの声を担当した鈴木達央さんのお二人にインタビューし、吹替え版の収録裏話や、「24」シリーズ、そして「24 -TWENTY FOUR- レガシー」の魅力などを伺ってきました。

 
――今回、「24」が復活すると聞いた時、小山さんはジャック・バウアーの登場を期待しましたか?

小山 もしかしたら出るかもしれないという話があったので、どこかで1時間くらいジャックとエリックがすれ違ったりしたら面白いなと思ったりしたんですがね(笑)。残念なことに登場しませんでした。
 
 
――「レガシー」のCMでナレーションを担当されていますね。

小山 僕でいいのかなと最初思ったんですけどね、まあ前のシリーズの中盤頃からお遊びのCMがたくさんあったので、その延長戦でまたやらせていただけるんだなと思って、楽しんで収録しました。芸人さんも出てくださったりしてますしね。

鈴木 「レガシー」のCMで力也さんの声を聞くたびに、「24」という大きなシリーズの括りの中に自分もいるんだなと感じることができています。
 

 
――鈴木さんは海外ドラマがお好きだそうですが、「24」はご覧になっていましたか?

鈴木 はい、見てました。海外ドラマは字幕版で見る作品と吹替え版で見る作品と、自分の中で明確に分かれているんですが、「24」はずっと力也さんの声で見させていただいていました。なので、自分が見ていたシリーズに関わるという、とても稀有な瞬間に立ち会わせていただいたと思いつつ、見ていたからこそ良い意味でも悪い意味でも自分の中に枷となるものができました。知っているからこそできることが増えましたし、一つ一つを自分なりに咀嚼し直さないといけないな、と今回改めて思いました。
 
 
――エリックならではの話し方や叫び声、唸り声など工夫した点はありますか?

鈴木 「24」で培われてきた独特の言い回しなどは、翻訳の時にも反映されていたりしたのですが、あえてそこをなぞるのではなく、「エリックだったらこう言うかな」とか、逆に自分自身で「こういうセリフはしっかり決めたい」など、やっているうちに、自然とエリックが教えてくれるようなことがあったり、自分の中で探していく作業があったりしましたね。
 
 
――小山さんは、鈴木さんのエリックの声をお聞きになっていかがですか?

小山 ひと声聞けば「ああ、いける」というのがピンとくるので、すぐに安心しましたし、先が楽しみですよ。

鈴木 ありがとうございます。

――日本語吹替え版の演出は、前シリーズから同じ監督ですか?

小山 はい、そうです。神尾千春さんです。

――世界観はそのままに、新しいシリーズが始まったわけですね。

鈴木 そうですね。なので、ありがたいことに、「力也さんがこんな風にやられていたよ」とか「こんな感じの収録を今までしていたよ」という思い出話や、当時のエピソードを交えていろいろと教えていただきました。あと、以前のシリーズで吹替えをされた方々が今回もいらっしゃったので、「俺の時はこんなだったよ」とか「前シリーズではこんなことがあったけど、こういうところは一緒っぽいよね」など、似ているところを教えていただいたりもして、裏話や雰囲気を知ることができました。「24」という歴史のあるシリーズに自分も受け入れていただいているんだなと、肌で感じながら演じることができました。

――非常に有名なシリーズの新作で主演の声を担当されるということで、プレッシャーを感じますかとよく聞かれるかと思うのですが、鈴木さんはプレッシャーにお強い方ですか?

鈴木 そうですねぇ…。やっぱり見てきた作品ということもあり、力也さんの演じられているもの、そして「24」のブレない芯のようなものは変わらず「レガシー」にも受け継がれていたので、力也さんの苦悩であったり、目に見えない大変な部分、背負わなければいけない重さといったものを、すごく肌では感じているんですが、それを知れば知るほど、「じゃあ俺はどういう答えを出せるのか」と考えました。同じマイクの前に立つ一人の人間として何ができるのだろうと。格好悪くてもいいので、自分の中であがいて、あがき切った上でのマイク前での答えを一つ提示した方が、少し光明が見える形になるのかなと思いました。プレッシャーに自分の心が持っていかれないようにはしていますね。

――「24」シリーズはリアルタイムでストーリーが進行するという斬新なドラマで、緊迫感があって、独特の面白さがありますが、吹替えをする上で、ほかの作品とは違うと思うところは?

鈴木 「24」は、主人公が真相に一番近い状態で物事が進んでいくのが、とても斬新だなと思いました。状況を伝えるのが主人公しかいないという大変さを感じますね。描かれる脅威がどこに起因して、どこにばらまかれ、怖いことになるのか。そういった一つ一つの重要性みたいなものを主人公が一番良く分かっていて、彼がしっかりと伝えていかなければいけない。それができないと周囲から賛同を得られないし、助けも得られない。一人だけずっと断崖絶壁に立たされているような、背水の陣なんですよね。声を演じる上で、リアクションの一つ一つが大事な作品だと感じました。ナイフのエッジを歩いているようなこの感じは、ほかの作品では得られない、「24」の突出した魅力ではないでしょうか。今回は12話でしたけど、小山さんはそれを長い間、1シーズン24話も演じられていたんですから、すごいですよね!

 
――ジャックもエリックも精神的にも追い詰められますが、肉体的にも、物凄いケガをしたり、ひっどい目に遭ってばかりいますよね。声を演じていてつらくないですか?

鈴木 ほんと、ひっどい目にばかり、ですよねぇ(笑)。

小山  いやぁ、ほんと痛いですよ。実際に痛いわけじゃないけど(笑)、同じ感覚を共有しないといけませんから。その痛みを新鮮に自分が感じられることによって、視聴者も同じように共感してくれるし、もどかしい部分も、見てくださる方が同じように感じてくだされば、吹替えがうまくいった証でもあるし。肉体の痛みと心の痛み、両方ともやっぱりリアル感が重要ですね。

鈴木 「24」ってケガする話なんだなって思いました(笑)。ケガなくして24時間戦い抜くことはできないんですね。肉体的にも精神的にもダメージを被っている状態が、1時間1時間積み上がっていくのは、本当につらいことだなぁと思いました。なので自分のやり方として、事件が始まってから何時間経ったかということを意識しながら演じるようにしていました。そうしないと、気持ちが薄れるというか、時系列ごとの痛みの度合いが薄れてしまうので、追体験しながらアフレコに臨みました。

小山 そうだね、あっちも痛いし、こっちも痛いし。もう何が痛いんだか分からなくなるから!

鈴木 本当にそうなんですよ~(笑)。

――素晴らしいお話をたくさん聞かせていただき、ありがとうございました。それでは、「24 -TWENTY FOUR- レガシー」を楽しみにしている方に、鈴木さんからメッセージをお願いします。

鈴木 「24 -TWENTY FOUR- レガシー」として、ジャック・バウアーではないですが、今回はエリック・カーターが新たな物語を紡ぎます。彼の一つ一つの選択、一つ一つの覚悟、彼の強さと弱さというものが肝になるような作品だと思います。その中で彼が守りたいもの、そして得たいものが、最終的には全て見えるような作品になっております。ジャック・バウアーの描く「24」とはまた違ったテイストにはなると思いますが、エリック・カーターの描く物語として、12話まとめて楽しんでいただけたら幸いです。日本版だからこそできることを考えて、チーム一丸となって頑張って声を入れましたので、ぜひ楽しんいただけたらと思います。
 
――ありがとうございます。そして、7月29日からAXNで「24 -TWENTY FOUR-」吹替え版の一挙放送が始まります。小山さんから視聴者にメッセージをお願いします。

小山 何度もご覧いただいた方も、初めてご覧になる方もいらっしゃるかと思いますが、全話いっぺんに放送していただくというのは、なかなかない機会だと思いますので、本当に役者冥利に尽きますし、とてもありがたいことです。ぜひ全話を見ていただいて、僕が下手なりにあがいた軌跡を感じとっていただければと思います。みんなが僕を助けてくれたので、なんとか恩返ししようと力を尽くした空気感、ザラザラ感が入っていると思いますので、それを追体験していただけたら何よりです。「レガシー」も始まって、すごく嬉しいですし、たっつん(鈴木達央さんの愛称)がやってくれて、なお僕は嬉しいです! たっつんは自分に厳しくて、彼ならではの押し出しや研究もあって、全身全霊ぶつかっていってくれる俳優さんであり、パフォーマーなので、僕も最終話まで期待して見たいと思います。 

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